「披露宴に続いて二次会でも生演奏を入れたい」「二次会会場にピアノがあるか分からないけれど、ピアノで何かサプライズしたい」「友人の幹事として、新郎新婦に生演奏の演出を提案したいが具体的な動かし方が分からない」——結婚式二次会のピアノ生演奏について検索する方は、新郎新婦・幹事・ピアニストのどの立場でも、披露宴とは違う会場制約に戸惑います。
この記事は、二次会という披露宴とは異なるカジュアルな環境で、ピアノ生演奏を組み込むための具体的な進め方をまとめました。
結論からお伝えすると、二次会で生演奏を成功させる鍵は「会場選び」と「電子ピアノ持ち込み前提の準備」の2点です。レストラン・カフェ・ダイニングバー・貸切スペース・ゲストハウス2部・ジャズバーなど会場種別ごとにピアノ環境が大きく違い、既存ピアノがない会場では88鍵の軽量電子ピアノを持ち込むのが現実解になります。
会場種別マトリクス、会場問い合わせ時の質問10項目、生演奏が映える4場面、電子ピアノ持ち込みの実務、依頼方法と料金相場、失敗パターンと回避策まで、新郎新婦・幹事・演奏者の3者目線で整理しました。
ensona編集部が、二次会幹事経験者・現役ピアニスト・会場マネージャーへの聞き取りと、海外のwedding after-party音楽運用ガイドの情報をもとにまとめています。
この記事の要点
- 二次会は披露宴と違う5つの制約があります。カジュアルな空気・歓談中心・PA環境のばらつき・酔ったゲスト・スペース狭です。これを踏まえて生演奏の入れ方を設計します。
- 会場種別ごとにピアノ環境が大きく違います。レストラン・カフェ・ダイニングバー・貸切スペース・ゲストハウス2部利用・ジャズバー・カラオケパーティールームの6種別で、既存ピアノの有無と楽器持ち込み可否を一覧化しました。
- 会場と契約する前に10項目を書面で確認してください。楽器演奏可否・既存ピアノの状態・大音量規約・PA設備・電源位置・搬入経路・控室・養生・音漏れ規約・終了時刻の10点です。
- 二次会で生演奏が映える場面は4つあります。開宴前・新郎新婦入場/乾杯・歓談中BGM・退場/お見送りです。歓談中BGMが最も映え、ゲーム・余興は録音BGMの方が向いています。
- 既存ピアノがない会場では、88鍵の軽量電子ピアノ(本体11kg前後)を持ち込むのが現実的です。スタンド・ペダル・スピーカー・電源タップを合わせて準備し、搬入は2人体制で行います。料金相場は2時間・実演奏60〜90分で個人依頼3〜5万円、派遣会社経由5〜8万円です。
1. 二次会と披露宴のピアノ生演奏はここが違う
二次会の生演奏は、披露宴とは設計の前提が大きく違います。違いを5つに整理しておくと、準備の優先順位が決まります。
カジュアルな空気が基本です。披露宴の格式高い場面とは違い、二次会は友人中心の打ち解けた集まりです。クラシック寄り過ぎる選曲は浮きやすく、ジャズ・ポップス・映画音楽・ジブリなどゲストの世代横断で楽しめる曲が中心になります。
歓談が中心です。披露宴のようにケーキカット・お色直し・花嫁の手紙といった大きな演出が次々に進む構造ではなく、ゲーム・余興・歓談で時間が流れます。生演奏は脇役として歓談を支える役割になりやすく、無理に注目を集める必要はありません。
PA環境が会場ごとにばらつきます。披露宴会場では音響卓・マイク・スピーカーが標準装備ですが、二次会会場(特にカフェ・小規模レストラン)はPAが整っていないことが多くあります。電子ピアノを持ち込む場合は、ライン入力できるスピーカーを別途用意する必要が出ます。
ゲストの会話量が多い前提です。披露宴より会話の音量が大きく、生ピアノだけだと80名以上の立食パーティーでは後方に音が届きにくくなります。
スペースが狭い会場が多いです。レストランやカフェは披露宴会場より狭く、グランドピアノを置けるスペースがある会場は限られます。電子ピアノなら設置面積1.5×1.5m程度で済むため、ほとんどの会場に対応できます。
披露宴での生演奏全般については、こちらの記事をあわせてご覧ください。
2. 会場種別×ピアノ環境マトリクス
二次会の会場は大きく6種類に分かれ、ピアノ環境も大きく違います。
二次会会場6種別×ピアノ環境の一覧表
既存ピアノ・PA設備・楽器持ち込み・規模・1人あたり料金の比較
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| 会場種別 | 規模 | 既存ピアノ | PA・音響 | 楽器持ち込み | 1人料金 |
|---|
| レストラン | 30〜100名 | 店による | マイク・PAは要確認 | 交渉次第 | 5,000〜8,000円 |
|---|
| カフェ・ダイニングバー | 20〜100名 | ほぼなし | ライブ営業店なら充実 | 店による | 4,000〜8,000円 |
|---|
| 貸切スペース | 50〜300名 | オプション可 | 標準装備が多い | 可の場合多い | 4,000〜8,000円 |
|---|
| ゲストハウス2部 | 50〜150名 | あり | 本格的 | 相談可 | 6,000〜10,000円 |
|---|
| ジャズバー | 30〜60名 | 常設グランド | ライブ前提で完備 | 最易ルート | 会場に問い合わせ |
|---|
| カラオケパーティールーム | 10〜150名 | ほぼなし | カラオケ用標準装備 | 原則不可 | 3,500〜6,000円 |
|---|
2-1 レストラン
最も一般的な二次会会場です。既存のピアノがある店舗は限られますが、貸切営業ができるレストランなら楽器持ち込みは交渉次第で可能です。マイク・プロジェクターは標準装備のところが多く、PAは要確認です。1人あたり料金は5,000〜8,000円が標準的な相場です。
2-2 カフェ・ダイニングバー
20〜100名程度の中小規模に向いています。カフェは生ピアノ向きの落ち着いた空気がある一方、PA設備は簡易なことが多く、電子ピアノ+小型スピーカーの組み合わせが現実解です。ライブ営業に対応しているダイニングバーは、PAスピーカーが充実していて生演奏導入のハードルが下がります。
2-3 貸切スペース・パーティールーム
50〜300名規模の大型イベント向けです。プロジェクター・PA・マイクが標準装備の会場が多く、楽器演奏・大音量も許可されることが多いため自由度が高いのが特徴です。電子ピアノ持ち込みのライン入力もしやすく、二次会のなかでは最もピアノ生演奏を導入しやすい選択肢です。
2-4 ゲストハウス2部利用
披露宴会場と同じゲストハウスを二部料金で続けて使うパターンです。披露宴で使ったピアノをそのまま続けて使えることもあるため、調整次第では最も手軽に生演奏を続けられます。ただし二部料金が1人あたり6,000〜10,000円とやや高めになります。
2-5 ジャズバー(ピアノ常設の最易ルート)
ピアノ生演奏のハードルが最も低い会場です。グランドピアノが常設され、PAも生演奏前提で整っています。会場の貸切人数の上限は30〜60名と小さめですが、少人数の二次会で「音楽を主役にしたい」場合に最適です。
2-6 カラオケパーティールーム
最も予算が抑えられる選択肢で、1人あたり3,500〜6,000円が標準です。カラオケ用マイク・スピーカーは標準装備されていますが、楽器演奏は原則不可の店舗が多く、電子ピアノ持ち込みは個別確認が必要です。
3. 会場と契約する前に確認したい10項目
二次会会場と契約する前に、次の10項目を書面で確認してください。当日になって「楽器持ち込み禁止規約があった」「電源コンセントが足りない」と気づくと、生演奏自体が中止になります。
| # | 確認項目 | 確認内容 |
|---|
| 1 | 楽器演奏可否 | 生演奏は許可されているか。ピアノに限らず楽器全般 |
| 2 | 既存ピアノの有無 | アップライト/グランド/電子ピアノの種別と最終調律日 |
| 3 | 大音量規約 | 「大きな音を発する楽器の持ち込み禁止」規約があるか |
| 4 | PA・マイク・スピーカー | 常設の有無、ライン入力対応の有無、追加料金 |
| 5 | 電源コンセント | 演奏位置から半径3メートル以内にコンセントが2口以上あるか |
| 6 | 搬入経路 | エレベーター・階段の幅、台車使用の可否 |
| 7 | 控室・楽屋 | 演奏者用の更衣室・荷物置き場 |
| 8 | 養生 | 床保護シート・楽器を運ぶ際のルート保護 |
| 9 | 音漏れ規約 | 隣接会場・近隣住民への音漏れの規約と上限時刻 |
| 10 | 終了時刻 | 演奏終了時刻の制限(22時以降は静かにする等) |
問い合わせの際、これら10項目をメールで一度に質問すると、会場担当者からの返信で書面記録が残ります。当日のトラブル時に「事前に確認していた」という証拠になり、安心感が違います。
4. 二次会で生演奏が映える4場面
二次会2〜3時間のうち、生演奏が映える場面は4つです。それ以外の場面(ゲーム・余興・歓談の一部)は録音BGMで充分です。
4-1 開宴前・ウェルカム
ゲスト到着の20〜30分間です。ジャズスタンダード・映画音楽・カノン・ノクターンなど、会話を邪魔しない落ち着いた曲が向いています。テンポは♩=70〜90程度のゆったりめが基調です。
このタイミングは、新郎新婦が披露宴会場から二次会会場へ移動するタイミングと重なるため、ゲストが先に到着して時間を持て余しがちです。生ピアノが流れているだけで「ここはきちんとした会だ」という印象を作れます。
4-2 新郎新婦入場・乾杯
二次会の開会場面です。新郎新婦の入場は披露宴より短く、扉から幹事のテーブル前までの数十秒で終わります。生演奏は1分以内に収まる短い構成で、サビが入場の瞬間に重なるよう設計します。
乾杯は司会の「乾杯!」の声を合図にピアノの和音1発で華やかさを足すと、写真と音にクライマックスが残ります。
4-3 歓談中BGM(最も映える時間)
二次会で生演奏が最も映えるのは、ゲームや余興の合間の歓談時間です。ゲストの会話が中心になる時間帯に、控えめな音量でジャズ・映画音楽・ジブリなどを流すと、空間の質感が一段上がります。
ピアノ1人で2時間連続演奏は負担が大きいため、40〜45分のセットを2回挟んで間に15分の休憩を1回入れる構成が現場の標準です。15分単位に細切れにすると曲の盛り上がりが作りにくく、ゲストの体感も分断されます。1セット内で「導入→盛り上がり→落ち着き」のアーチを描けるよう40分前後の塊で構成するのが、二次会の生演奏では映えます。
4-4 退場・お見送り
新郎新婦の退場と、ゲストのお見送りの時間です。退場曲は1分以内のアップテンポ、お見送りBGMはゲストの退出ペースに合わせて15〜20分のアップテンポ構成にします。最後の1組が出るタイミングに「ありがとうございます」と弾き終える編曲が、生演奏ならではの締めくくりです。
ゲーム・余興の場面では、生演奏は基本的に休憩します。司会の盛り上げと録音BGMが主役の時間帯に、ピアノで音を被せても埋もれてしまうためです。
5. 電子ピアノ持ち込みの実務
二次会会場のほとんどは既存のピアノがありません。電子ピアノを持ち込むのが現実的な選択肢で、機種選び・運搬・周辺機材を事前に準備すれば自家用車での運搬も可能です。
二次会への電子ピアノ持ち込み機材構成
本体・周辺機材・接続機器の準備チェックリスト
本体と必須機材
188鍵電子ピアノ本体
11kg前後の軽量モデルが運搬しやすい(Yamaha P-145・Casio PX-S3100など)
2スタンド(X型・テーブル型)
購入5,000〜15,000円/レンタル1,100〜2,200円
3サスティンペダル
本体付属が多い。繊細な楽曲はハーフペダル対応モデル別売推奨
4演奏用椅子
座面高48〜52cmの調整可能タイプが理想
会場規模別の追加機材
A
外部スピーカー
内蔵スピーカーで足りない場合 5,500〜11,000円/台
B
DIボックス
業務用PA接続時にノイズを抑える役目
C
演奏者用モニター
立食50名以上で必要。足元用の小型スピーカー
D
接続ケーブル
TRSフォン6.3mm/XLR/ステレオミニ(機種により異なる)
E
PAオペレーター
ライブ営業対応店なら別途人件費2〜3万円が標準
搬入は2人体制。会場の電源系統・搬入経路・養生を事前に書面で確認
5-1 鍵盤数の選び方(76鍵 vs 88鍵)
クラシック・ジャズスタンダード・ポップス全般を弾くなら88鍵が標準です。ショパンのノクターン・カノン・ジムノペディ・スタンダードジャズなど、二次会で人気の楽曲はほとんどが88鍵で書かれています。
76鍵は重量で1〜2kg軽くなりますが、原曲の最低音・最高音が出ないことがあるため、移調や省略が必要になります。プロ演奏者の主流は88鍵です。
5-2 重量と運搬(自家用車で運べる範囲)
近年の88鍵電子ピアノは軽量化が進んでおり、自家用車での運搬が現実的になりました。代表的な機種の重量は次の通りです。
| 機種 | 鍵盤 | 重量 | 内蔵スピーカー |
|---|
| Yamaha P-145 | 88 | 11.1kg | あり |
| Casio PX-S3100 | 88 | 11.4kg | あり |
| Yamaha CK88 | 88 | 13.1kg | あり |
| Kawai ES920 | 88 | 17kg | あり |
| Nord Piano 6 | 88 | 19.2kg | なし(外部スピーカー必須) |
11kg前後の機種なら大人1人で持ち運びできますが、スタンド・ペダル・スピーカー・電源タップを合わせると総重量は15〜25kgになります。搬入は2人体制が安全です。
88鍵電子ピアノの本体は横幅130cm前後あります。軽自動車のトランクには本体が梱包込みでは入らないことが多いため、後部座席を倒すかミニバンクラスの車が必要です。コンパクトカーでも後部座席を倒せば横向きに積める機種があり、軽トールワゴン(N-BOX等)でも薄型機種なら積載実例があります。購入・レンタル前に車内寸法を必ず実測してください。
5-3 必要な周辺機材
電子ピアノ本体だけでは演奏できません。必要な周辺機材は次の通りです。
- スタンド(X型・テーブル型・専用台型):購入5,000〜15,000円、レンタル1,100〜2,200円
- サスティンペダル:本体に付属することが多い。ただしジャズ・映画音楽・ノクターンなど繊細なペダリングが必要な楽曲では、付属のフットスイッチではハーフペダルが効かないため、別売のハーフペダル対応モデル(4,000円前後)への買い増しを検討する
- 椅子:演奏用ベンチまたはスツール、肘掛けなし。座面高48〜52cmの調整可能タイプが理想。会場常設の椅子は44〜46cmが多く、長時間演奏で姿勢が崩れる
- 譜面台(電子ピアノ本体の譜面立てで足りる機種も)
- スピーカー(内蔵スピーカーがない機種、または会場の規模で内蔵では足りない場合):レンタル1台5,500〜11,000円程度
- DIボックス:電子ピアノのライン出力を業務用PAのXLR入力に変換する装置。インピーダンスを揃えてノイズを抑える役目で、80名超の会場でPA接続するなら必須機材
- 演奏者用モニタースピーカー:会場PAに音を送ると演奏者の足元には音が返ってこない。立食50名以上の会場で正確なテンポを保つには、足元用の小型モニターが必要
- ライン接続用のオーディオケーブル(TRSフォン6.3mm・XLR・ステレオミニ等、機種により異なる)
- 電源タップ(最低3口、延長コード5メートル以上)
会場のPAスピーカーにライン入力できる場合は、外部スピーカーは不要になります。会場担当に「電子ピアノのライン入力対応の有無」と「PAオペレーターの立会い・追加料金」を事前確認してください。ライブ営業対応店では、PAオペレーター1名の人件費2〜3万円が別請求になることが多くあります。
5-4 レンタル vs 自前持ち込みの判断
電子ピアノを持っていない場合、レンタル業者に運搬込みで依頼するのが現実的です。料金の目安は次の通りです(業者・機種・地域で変動します)。
- 88鍵電子ピアノ本体(搬送料別): 1日7,700〜25,300円。スピーカー内蔵モデルなら1万円前後、ステージピアノは1.5万円前後
- 運搬・設置・撤収(都内近郊): 業者により2万〜3.5万円程度
- PAセット込みの統合プラン(100名規模): 4万円〜(小規模ライブPAセット+運搬料の合算目安)
自前持ち込みは初期費用が高い(電子ピアノ本体7〜15万円)ですが、何度も使うなら2〜3回でレンタル料金を超えます。今後も継続的に演奏機会があるなら購入、二次会だけならレンタルが合理的です。
6. 依頼方法と料金相場
ピアノ生演奏を二次会で頼む方法は、大きく3パターンあります。
6-1 派遣会社・個人依頼・直接交渉サービスの3パターン
派遣会社経由の依頼は、契約書・事前打ち合わせ・代役手配・トラブル対応がまとめて含まれます。「結婚式 ピアノ 派遣」「ウェディング 演奏者派遣」で検索すると複数の事業者が見つかるため、料金・対応エリア・補償内容を比較してください。料金は個人依頼より1〜3割高めですが、安心感を最優先したい場合に向いています。
個人依頼は、知人ピアニストや音楽教室講師への直接打診です。料金は派遣会社より安くなりますが、トラブル時の対応は当事者間の話し合いになります。
演奏者プロフィール公開型サービス(ensonaなど)は、登録演奏者の動画・経歴・希望料金を見て直接メッセージを送れる仕組みです。仲介手数料がかからない分、提示料金がそのまま依頼者の支払額の中心になります。
6-2 二次会の料金相場
二次会の典型的な依頼条件(2時間滞在・実演奏60〜90分)の場合、料金相場は以下の通りです。
| 依頼ルート | 料金(出演料のみ) |
|---|
| 個人依頼 | 3〜5万円 |
| 派遣会社経由 | 5〜8万円 |
| 有名奏者指名 | 10万円以上 |
披露宴での出演料相場と大きくは変わりません。二次会のほうが拘束時間がやや短いため、派遣会社のプランによっては披露宴より1〜2万円安くなることもあります。
6-3 追加費用(交通費・延長・編曲・キャンセル料)
出演料以外に発生する費用は次の通りです。
- 交通費:実費。23区内・大阪市内などの指定エリア外は別途請求
- 延長料金:30分につき3,000〜5,000円
- リクエスト編曲料:演奏者のレパートリー外の楽曲を依頼する場合、1曲数千〜1万円程度。全曲リクエストプランは別途
- 指名料:特定演奏者を指名する場合に発生
- 演奏者キャンセル料:1か月前以降に段階的に発生し、1週間前以降は50〜100%まで上昇するのが一般的(具体的な刻みは事業者ごとに異なる)
- 会場キャンセル料:演奏者のキャンセル料とは別に、二次会会場側のキャンセル料も同時に発生します。標準的な刻みは30日前10%・14日前30%・7日前50%・3日前80%・当日100%です
- 機材レンタル料:電子ピアノ本体・スタンド・スピーカー・PAセットの料金は別途(前述のレンタル相場を参照)
「思い出の曲を弾いてほしい」という個別リクエストは見積もり時に必ず伝えてください。レパートリー外なら追加リハーサル料金が発生します。
7. 失敗パターンと回避策
二次会のピアノ生演奏で起きやすい失敗と、その回避策を整理します。
| 失敗 | 原因 | 回避策 |
|---|
| 当日「大音量規約」に気づき演奏中止 | 契約前の確認漏れ | 会場と契約する前に書面で楽器持ち込み可否を確認 |
| 会場グランドピアノの調律が狂っていた | 最終調律日の確認漏れ | 半年以内の調律記録を確認、必要なら会場経由で指定調律師に発注(外部持ち込みは保証外の会場が多い) |
| 立食100名で生ピアノが後方に届かない | PAスピーカー未使用 | 会場PAへのライン入力か、演奏者持参のスピーカー |
| 立食パーティーで演奏者が無視された | 自由動線・グループ会話中心 | 入場・乾杯・お見送りなど全員が一方向を向く瞬間に集中 |
| 選曲が世代と合わず一体感を欠いた | クラシック寄り・現代曲寄りに偏った | ジブリ・ディズニー・J-POP・洋楽ポップスで世代横断 |
| ゲストが酔って楽器に近づいた | 演奏スペースの境界が曖昧 | 演奏スペースの周囲1メートルをパーテーションや観葉植物で区切る |
| 電源コンセントが足りない | 会場確認漏れ | 電源タップと延長コード5メートルを必ず持参 |
| 搬入動線が狭くて機材が入らない | エレベーター・階段の幅確認漏れ | 88鍵電子ピアノは最低60cm幅が必要、事前に下見 |
成功した事例として多く聞くのは、新郎新婦の思い出の曲をサプライズで演奏するパターンと、新婦自身がご両親への感謝を込めて1曲演奏するパターンです。技術的完成度より、共有された物語性が二次会の温度を上げます。
8. 著作権と近隣配慮
二次会会場の多くは演奏権の利用許諾の手続き済みですが、JASRAC包括契約を結んでいるかは会場によって異なります。生演奏・録音BGMの再生をする場合、会場側にJASRAC手続きの状況を必ず確認してください。包括契約が結ばれている場合は、新郎新婦・幹事・演奏者が個別に申請する必要はありません。
ただし以下の場合は、別途確認や手続きが必要です。
二次会の様子を録画してSNSに投稿する場合、楽曲によっては手続きが別になります。YouTube・Instagram・Facebook・TikTokはJASRAC・NexToneと包括契約を結んでいるため、自分で演奏した動画なら個別の手続きは原則不要です。X(旧Twitter)など包括契約のない投稿サービスでは個別申請が必要です。
完全プライベートな貸切スペースで、特に飲食業の許可営業ではない場所(マンションの共用ラウンジなど)では、JASRAC包括契約が結ばれていないことがあります。会場の管理者に「JASRAC包括契約の有無」と「録画・SNS投稿の取り扱い」を一言確認してください。
近隣配慮も重要です。23時以降の音楽イベントは、住宅地に近い会場では深夜営業騒音規制(東京都環境確保条例など)の対象になります。22時以降は周辺の生活環境(夜間騒音基準)への配慮が必要になる時間帯です。マンションの共用スペース・住宅地の貸切スペース・路面店のレストランで二次会を開く場合、終了時刻と音量の上限を会場担当に確認してください。
9. ensonaという選択肢
ensonaは、ピアニストと依頼者をつなぐ場として運営しているサービスです。登録ピアニストのプロフィール・演奏動画・対応シーン(コンクール伴奏・結婚式・施設訪問・ホームコンサート等)・希望料金が公開されており、結婚式二次会の演奏経験があるピアニストや、ジャズ・ジブリ・J-POPのレパートリーが豊富なピアニストを条件で絞り込んで直接メッセージを送れる仕組みです。
仲介手数料は取らず、ピアニスト本人が提示する料金がそのまま依頼者の支払額の中心になります。依頼者・ピアニストの双方から利用料は取らず、運営は広告収益で支える方針です。
新郎新婦・幹事にとっては、演奏動画と過去の経歴を事前に確認できるため、「依頼してみたら期待と違った」という事後の認識ずれを減らせます。電子ピアノ持ち込み対応や二次会経験の有無もプロフィールから読み取れるため、二次会の制約に慣れた演奏者を選べます。
ensonaは依頼者と演奏者の直接交渉を支える場であり、出演料の支払いトラブル・キャンセル時の補償・演奏内容に関する苦情の介入は、現時点では運営側が直接行いません。これは依頼者側だけでなく演奏者側にとっても同じで、ノーショー・支払い遅延・楽器破損が起きた場合の補償も基本的には当事者間で解決する仕組みです。仲介手数料を取る派遣会社では、これらの紛争対応を有償サービスの一部として担っている場合があります。安心感を最優先したい依頼者・演奏者は、手数料を払って紛争処理を任せられる派遣会社を選ぶのも合理的です。
二次会の制約(電子ピアノ持ち込み・PA限定・歓談中心)に慣れた演奏者を条件で絞り込んで直接メッセージを送れる場として、ensonaを検討してみてください。
登録・利用はすべて無料です。
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まとめ
結婚式二次会のピアノ生演奏は、披露宴とは違う5つの制約(カジュアル・歓談中心・PA環境のばらつき・酔ったゲスト・スペース狭)を踏まえて設計します。
会場種別ごとにピアノ環境が大きく違います。レストラン・カフェ・ダイニングバー・貸切スペース・ゲストハウス2部利用・ジャズバー・カラオケパーティールームの6種別で、既存ピアノの有無と楽器持ち込み可否を事前にマトリクスで確認してください。
会場と契約する前に、楽器演奏可否・既存ピアノの状態・大音量規約・PA設備・電源位置・搬入経路・控室・養生・音漏れ規約・終了時刻の10項目を書面で確認します。
二次会で生演奏が映える場面は4つ(開宴前・入場と乾杯・歓談中BGM・退場とお見送り)です。歓談中BGMが最も映え、ゲーム・余興は録音BGMの方が向いています。
既存ピアノがない会場では、88鍵の軽量電子ピアノ(Yamaha P-145・Casio PX-S3100など本体11kg前後)を持ち込むのが現実解です。スタンド・ペダル・スピーカー・電源タップを合わせて準備し、搬入は2人体制で行います。
料金相場は2時間・実演奏60〜90分で、個人依頼3〜5万円、派遣会社経由5〜8万円です。出演料に加えて交通費・延長・編曲・キャンセル料が別途発生することを見積もり段階で確認してください。
会場選びと電子ピアノ持ち込みの準備が整えば、二次会の生演奏は披露宴とはまた違った温度で、ゲストの記憶に残ります。
読み終わった後の次の3アクション
- 会場の音楽担当に問い合わせる:本記事の「会場と契約する前に確認したい10項目」をメールにまとめて、契約予定の会場へ送信
- 新郎新婦・幹事・パートナーと予算を共有する:出演料3〜8万円+電子ピアノレンタル2〜3万円+PA関連で、合計5〜15万円が目安。会費から逆算して捻出可能か相談
- 演奏者を探し始める:派遣会社(複数比較)・知人ピアニスト・演奏者プロフィール公開型サービスのうち、自分の予算と安心感の優先度に合うルートを選ぶ
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