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結婚式でピアノ生演奏を頼むには?費用相場・依頼方法・タイミング

ensona編集部
結婚式でピアノ生演奏を頼むには?費用相場・依頼方法・タイミング

「結婚式でピアノの生演奏を入れたいけれど、誰に頼めばいいのか・いくらかかるのか・式場で本当に弾けるのか、わからないことばかり」——挙式や披露宴で生演奏を取り入れたいと考える新郎新婦から、こうした声をよく聞きます。

この記事では、結婚式でピアノ生演奏を頼む3つのパターン(式場提携・外部依頼・自演)、編成別の費用相場、式場の持ち込み事情、進行と映えるシーン、依頼から本番までの流れまで、依頼者の立場でまとめて解説します。ピアニストと依頼者をつなぐ場として運営しているensonaの編集部が、現場の声を踏まえてお伝えします。

この記事の要点

  • 結婚式でピアノ生演奏を入れる方法は3つ。式場提携の演奏者・外部依頼(持ち込み)・友人や新郎新婦の自演で、それぞれ費用と自由度が異なる
  • ピアノソロは挙式30分16,500〜28,350円、披露宴2時間26,500〜44,100円が目安。ピアノ+他楽器のデュオは30分38,500〜46,200円から
  • 出演料に加えて、出張費・ピアノ使用料・調律料・持ち込み料が別途かかる。会場のピアノが無料で使える場合は総額が出演料の1.5〜2倍、会場グランドの使用料・持ち込み料が乗る場合は3〜5倍になることもある
  • 高級ホテル・専門式場では外部演奏者の持ち込みが禁止または厳格に審査される。契約前にプランナーへの確認が必須
  • 依頼から本番までは3〜6か月のスケジュール。希望曲のアレンジは本番3〜4週間前までに楽譜を渡すと安心
恵良 響

この記事の監修者

恵良 響えら ひびき

4歳からピアノを始める。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校卒業後、渡仏。パリ地方音楽院を経て、現在パリ国立高等音楽院(Conservatoire national supérieur de musique et de danse de Paris)第一課程在籍中。

結婚式のピアノ生演奏 — 3つの依頼パターン

結婚式ピアノ 生演奏 3つの選び方

Wedding Piano — Three Ways to Choose

式場提携

料金:高め/自由度:低/当日の責任:会場が補償/向く方:手間を抑えたい

外部依頼

料金:中/自由度:高/当日の責任:自己手配/向く方:演奏者を選びたい

自演・友人

料金:低/自由度:中/当日の責任:自己責任/向く方:思い出を残したい

結婚式でピアノの生演奏を入れる方法は、大きく3つに分かれます。それぞれ料金・自由度・手間が違うため、自分たちの結婚式に合った選択肢を見極めましょう。

(1) 式場提携の演奏者に依頼する

ホテル・式場が提携している演奏者に依頼する方法です。プランナーがそのまま手配してくれるため、最も手間が少なく、進行のすり合わせも会場側で巻き取ってもらえます。

  • 料金: 出演料に式場のマージンが乗る。総額は外部依頼より高めになることが多い
  • 利点: 手配の手間ゼロ、進行管理を会場が引き受ける、ピアノ使用料・調律が含まれることが多い、当日のトラブル時は会場が補償・代替手配する責任を負う
  • 弱点: 演奏者を選べない・指名できない。料金交渉の余地が少ない
  • 向いている人: 手間を最小限に抑えたい、進行のリスクを取りたくない、会場のグレードを優先したい

(2) 外部の演奏者に依頼する(持ち込み)

外部のピアニストや派遣サービスに直接依頼し、式場に持ち込む方法です。演奏者を自由に選べる代わりに、式場との交渉や事務的な準備が必要になります。

  • 料金: 出演料は式場提携より安い。ただし持ち込み料・ピアノ使用料・調律料が別途かかる
  • 利点: 演奏者本人の音源・経歴で選べる、希望曲のアレンジを相談できる、人柄重視で選べる
  • 弱点: 式場の持ち込み許可が必要。当日のトラブル時(演奏者の体調不良・遅刻・機材故障など)は依頼者と演奏者で解決する必要があり、会場側は基本的に関与しない。代替演奏者の手配条件を契約段階で握っておくことが重要
  • 向いている人: 演奏者の人柄や音色を重視したい、思い入れのある曲を確実に演奏してほしい、費用を抑えたい

(3) 友人や新郎新婦が自演する

友人にお願いする、または新郎新婦自身がピアノを弾く方法です。プロ依頼と比べて費用は最も抑えられますが、当日のメンタル・準備期間・楽器持ち込みなどのリスクが残ります。

  • 料金: 友人への謝礼(お車代・お土産)程度。新郎新婦自演なら追加料金ゼロ
  • 利点: 思い出として残る、ゲストへのインパクトが大きい、費用が安い
  • 弱点: 当日の緊張・体調に左右される、練習時間の確保、会場との楽器調整、お礼の気遣い
  • 向いている人: 結婚式そのものを思い出にしたい、家族・友人を巻き込んだ演出をしたい

結婚式ピアノ生演奏の費用相場

ピアノ生演奏の費用は、編成(演奏者の人数)と演奏時間で大きく決まります。挙式・披露宴の標準的な料金レンジを以下に整理しました。

編成別・時間別の料金目安

編成挙式30分60分(受付・歓談BGM等)披露宴2時間
ピアノソロ16,500〜28,350円22,000〜33,600円26,500〜44,100円
ピアノ+他楽器(デュオ)38,500〜46,200円44,000〜55,000円55,000〜66,000円
トリオ(Pf+Vn+Vc/Fl 等)49,500〜61,950円55,000〜66,000円61,950〜93,450円
カルテット以上66,000〜132,000円88,000〜132,000円110,000〜180,000円

ホテルや式場の見積書では「ピアノ生演奏60分○万円」のような単位で提示されることが多くあります。式場見積もりと外部依頼を比較するときは、同じ時間幅で並べて比較すると判断しやすくなります。

上記は出演料のみの目安です。実際にはここに以下の費用が上乗せされることがほとんどです。

出演料以外にかかる費用

項目目安内容
出張費(都内近郊)5,000〜20,000円遠方の場合はさらに加算される
ピアノ使用料(会場アップライト)50,000円程度会場側に支払う
ピアノ使用料(会場グランド)100,000円程度会場側に支払う
調律料10,000〜20,000円生ピアノを使う場合に発生
持ち込み料会場により異なる無料の会場も多い。発生する場合は演奏者単位で30,000〜50,000円かかる会場もある
延長料演奏者・会場により異なる見積もり時に契約条件を確認
リハーサル料5,500円〜/時間事前リハに演奏者が参加する場合
編曲料(簡易)5,000〜30,000円/曲既存曲のキー変更・尺調整など
編曲料(フル)50,000〜500,000円/曲楽譜が無い曲のフルアレンジ・オリジナル編曲

会場に常設のピアノがある場合、ピアノ使用料が無料になることもあります。ただし調律料は別途発生するのが一般的です。

総額モデル例

具体的な総額イメージを3パターンで示します。

構成総額目安
A: 抑えめピアノソロ・披露宴2時間・会場グランドあり・調律のみ50,000〜80,000円
B: 標準ピアノ+ヴァイオリン・披露宴2時間・会場グランドあり・調律+持ち込み料2人分130,000〜180,000円
C: 上位ピアノトリオ・挙式30分+披露宴3時間・会場グランド使用料込み200,000〜350,000円

「式場のピアノ使用料」と「外部依頼の出演料」がトレードオフになるため、編成・会場のピアノの有無・依頼先の3つを総額で比較するのが、見積もりを判断するコツです。

式場ごとの持ち込み事情と確認ポイント

式場タイプ別 持ち込み許容マップ

Wedding Venue × External Performer Tolerance(厳しい → 許容されやすい)

式場タイプ傾向
老舗ホテル・高級ホテル原則禁止
専門式場自社管理が原則
老舗旅館・神社音響制約あり
シティホテル柔軟性あり
レストラン・ガーデンウェディング・新興独立系比較的許容
契約前にプランナーへ確認が必須

外部の演奏者を持ち込む場合、最大の壁は式場の持ち込み許可です。会場の方針によって、持ち込みが歓迎される場合もあれば、厳格に断られる場合もあります。

持ち込みが断られやすい会場の傾向

  • 老舗ホテル・高級ホテル: 提携演奏者以外を受け入れない方針の会場が大半。例外的に許可される場合もあるが、契約前確認が必須
  • 専門式場: 自社管理を徹底しており、ピアノ・音響・進行をすべて自社で巻き取る方針が一般的
  • 音響制約のある会場(老舗旅館・神社境内の披露宴会場など): 電源・搬入動線・音漏れの制約で持ち込み楽器を最小限にする方針

持ち込みが許容されやすい会場の傾向

  • シティホテル・新興の独立系会場: 防音設備が整っており、外部演奏者を受け入れる柔軟性がある
  • レストランウェディング: 自由度が高く、新郎新婦の希望を反映しやすい
  • ガーデンウェディング・屋外式: 屋外の電子ピアノ持ち込みが現実的な選択肢になる

契約前に確認すべき項目

確認項目ポイント
外部演奏者の持ち込み可否「可」「相談可」「不可」の3択で確認
持ち込み料演奏者1人あたりいくらか、編成で変わるか
事前審査の有無会場によっては演奏動画・出演者情報・保険加入の確認を求められる場合あり
提出期限会場ごとに異なる。3か月前までを目安に確認する
ピアノ使用料会場のピアノ(アップライト/グランド)の使用料
調律料含まれるか別途か
リハーサル時間枠当日朝のリハ可否、別日のリハ可否
楽器搬入動線電子ピアノを持ち込む場合のサイズ・経路
電源電子ピアノ・アンプ・PAの電源確保

式場交渉の進め方

外部演奏者を入れたい意向は、式場との契約前に伝えるのが鉄則です。契約後では交渉の余地がほぼなくなります。プランナーに具体的に聞くフレーズの例:

  • 「外部のピアニストに披露宴の生演奏をお願いしたいのですが、持ち込みは可能ですか」
  • 「持ち込み料はおいくらでしょうか。編成(人数)によって変わりますか」
  • 「会場のグランドピアノは使えますか。使用料と調律料はどうなりますか」
  • 「外部演奏者の事前審査はどんな書類が必要で、いつまでに提出すればよいですか」

「持ち込み料無料を条件に他のオプションを追加する」など、契約全体のバランスで交渉できる場合もあります。

進行とピアノ生演奏が映えるシーン

披露宴の進行と生演奏が映えるシーン

Wedding Reception — Scenes for Live Piano

1

ゲスト入場・受付

ピアノBGM 20〜30分

2

新郎新婦入場

華やかな1〜2分

3

歓談・食事

ピアノソロ 60〜90分

4

ケーキ入刀

祝祭の1〜2分

5

花嫁の手紙

オルゴール調 3〜5分

6

退場

フィナーレ感 1〜2分

挙式会場のグランドピアノと白い椅子の風景

結婚式・披露宴は、複数のシーンに分かれて進行します。ピアノ生演奏が特に映えるシーンと、各場面の演出のポイントを整理します。本番3か月以上前から動き出すのが標準で、人気の演奏者ほど早めの押さえが必要です。

シーン別ピアノ生演奏の役割

シーン所要時間目安ピアノ生演奏の役割
ゲスト入場・受付BGM20〜30分控えめなBGM。会話を邪魔しない雰囲気作り
新郎新婦入場1〜2分クラシックの華やかな曲で祝祭感を演出
乾杯30秒〜1分短いキメの和音、または歓声に合わせたファンファーレ
歓談・食事60〜90分ピアノソロまたはピアノ+ヴァイオリンで軽快に
ケーキ入刀1〜2分祝祭ムードを盛り上げる短い曲
お色直し中座・再入場各1〜2分感動 or 華やかさを演出
花嫁の手紙3〜5分静かな情緒。オルゴール調のピアノが特に映える
退場1〜2分フィナーレの祝福感

1つの結婚式でシーンごとに演奏者を入れ替えるのは現実的ではありません。1組のピアニスト(または編成)が全編を通してBGM+要所のメイン演奏を担うのが基本です。事前のリハーサルで進行と曲尺をすり合わせておくと、当日の安心感が大きく変わります。

ライブ生演奏ならではの強み

録音BGMやDJと比べた生演奏の最大の強みは、進行の遅延・前倒しに合わせて尺を伸縮できることです。たとえば新郎新婦の入場が予定より遅れても、演奏者が中間部を1〜2コーラス足してその場を保たせられます。逆に進行が速まれば、自然なフェードアウトで終わらせられます。録音音源にはない「保険」の役割を果たします。

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結婚式で人気のピアノ曲

披露宴会場のテーブルセッティングと花の装飾

シーン別に、ピアノ生演奏で人気の高い曲を紹介します。希望曲が決まっていない場合の参考にしてください。

挙式(入場・誓い・退場)

  • 入場: パッヘルベル「Canon in D」、エルガー「愛の挨拶」
  • 誓い・指輪交換: シューベルト「Ave Maria」(リスト「愛の夢 第3番」、ドビュッシー「月の光」もロマンティックなシーン全般で人気)
  • 退場: メンデルスゾーン「結婚行進曲」、Christina Perri「A Thousand Years」

披露宴の主要シーン

  • 新郎新婦入場: パッヘルベル「Canon in D」、福山雅治「家族になろうよ」、Bruno Mars「Marry You」
  • ケーキ入刀: Maroon 5「Sugar」、安室奈美恵「CAN YOU CELEBRATE?」、嵐「One Love」、MISIA「Everything」
  • お色直し中座・再入場: Jason Mraz「I'm Yours」、星野源「恋」、ABBA「Dancing Queen」
  • 花嫁の手紙: 中島みゆき「糸」、Superfly「愛をこめて花束を」、いきものがかり「ありがとう」、藤田麻衣子「手紙〜愛するあなたへ」
  • エンディング・送賓: 木村カエラ「Butterfly」、Official髭男dism「Pretender」、絢香「三日月」、菅田将暉「虹」

歓談・カクテルアワー

歓談中は会話を邪魔しないBGM選曲が原則です。ピアノソロのスタンダードジャズ、映画音楽、ドビュッシー・サティのフランス近代曲などが人気です。映画『ラ・ラ・ランド』『きみに読む物語』『美女と野獣』のテーマ曲も雰囲気を作りやすい選択肢です。

二人の思い出曲を入れたいとき

定番曲とは別に、お二人の出会いの曲・プロポーズの曲などを1〜2曲入れると、結婚式全体に物語性が生まれます。希望曲のアレンジが必要な場合は、本番3〜4週間前までに楽譜やデモ音源を演奏者に渡しておくと余裕を持って準備してもらえます。

友人・新郎新婦自演を選ぶ場合の注意点

プロ依頼と比べて費用が抑えられる代わりに、自演や友人演奏には特有のリスクとケアポイントがあります。

友人に演奏を頼む場合

  • お礼の相場: 余興1〜2曲なら現金は辞退されることも多く、お土産のグレードアップで気持ちを伝えるのが一般的。長時間演奏してもらう場合は、お車代として10,000〜30,000円+お土産+食事提供が目安
  • 頼むタイミング: 本番3か月前までに打診。練習時間とプレッシャーを考慮する
  • 当日の動線: 演奏ポジション・楽器持ち込み・控室の使い方を式場と事前に確認
  • 失敗回避: 「絶対に頼みたい」気持ちが先行すると、友人にとってはプレッシャーになる。本人の意思を尊重し、断る選択肢も残す配慮を

新郎新婦が自演する場合

スキル別の練習期間目安

現在のスキル1曲を本番レベルに仕上げる目安
初級(バイエル・ブルクミュラー終了レベル)6〜9か月、週2〜3回・1回30〜45分の練習+プロのコーチング月1〜2回
中級(ソナチネ・簡単なポップス弾き語り)3〜6か月、週2回・1回30分の練習+プロのコーチング2〜3回
上級(ソナタ・市民演奏会出演経験)1〜3か月、選曲とアレンジ次第。コーチング1回でも可

仕上がりの判定基準は「人前でノーミスで通せる確率が80%以上」が目安。本番を想定した通し練習を最低3回経験してから当日を迎えると安心です。

会場のピアノ確保の段取り

  1. プランナー経由で「新郎(新婦)が自分で弾きます」と伝え、会場のピアノが事前練習に使えるかを確認
  2. 使える場合の利用回数・時間枠・料金(多くは無料 or 小額)を確認
  3. 当日のリハーサル枠も確保(最低15分)。調律師の手配が必要なら誰が手配するかを確認
  4. 会場のピアノが使えない場合は、近所の練習スタジオやピアノ教室で本番想定の練習を

当日の段取りで決めること

  • 演奏ポジションへの動線(席→ピアノ→席)と所要時間
  • 衣装の選び方(弾きやすさ重視のドレス・タキシード)
  • 司会者からの紹介タイミングと曲入りのキュー
  • 終了後の拍手のタイミング・ゲストへの一言

プロのフォローを保険として用意する選択肢

「自演+プロのフォロー演奏」という組み合わせも現実的です。新郎新婦が1〜2曲弾き、残りはプロが担当することで、自演のリスクを抑えつつ、思い出に残る演出が可能になります。

失敗時のリカバリープラン

緊張で本番に弾けなくなるリスクは想像以上に大きいため、以下のバックアップを準備しておくと安心です。

  • ピアノに合わせて流せる伴奏音源を用意
  • 司会者と「演奏を中断する場合の合図」を打ち合わせ
  • プロのピアニストに「保険」として控えで待機してもらう契約も可

著作権(JASRAC・ISUM)の扱い

結婚式での音楽利用には、著作権の手続きが関わります。生演奏とCD音源で取り扱いが異なる点に注意してください。

生演奏の場合

著作権法第38条1項により、(1)営利目的でない、(2)聴衆から料金を取らない、(3)演奏者に報酬を支払わない、の3要件をすべて満たす場合は、許諾不要で演奏できます。ただし結婚式では演奏者に報酬を支払うのが一般的なため、3要件を満たさない場合は、JASRACへの申請・使用料支払いが必要です。手続きは演奏会の主催者(多くの場合は式場、または新郎新婦が直接契約する場合は新郎新婦)が義務を負います。

多くの式場ではJASRACと包括契約を結んでおり、披露宴の生演奏はその範囲でカバーされます。詳細は式場のプランナーに確認してください。

CD・サブスク音源を使う場合

CD原盤やサブスクリプション音源を結婚式で再生する場合、著作隣接権(レコード製作者・実演家の権利)が関わります。ISUM(一般社団法人音楽特定利用促進機構)を通じて利用申請するのが標準的な手続きで、楽曲ごとの使用料を支払って合法的に使えます。式場の音響担当者が手続きを代行することが一般的です。

生演奏なら著作隣接権の問題がないため、楽曲によってはISUM経由で許諾が取れない曲でも、生演奏であれば使える場合もあります。ただし生演奏を録画してDVD化・配布する場合は複製権が別途発生するため、記録映像を残すなら式場の音響担当者に手続きを確認してください。

依頼から本番までの流れ

結婚式のピアノ生演奏は、本番3〜6か月前から動き出すのが標準です。

本番12〜18か月前

式場見学・契約前。外部演奏者の意向を伝え、持ち込み可否・料金を確認

本番6〜9か月前

候補ピアニストを3〜5人に絞り、見積もりを取る

本番3〜4か月前

演奏者と契約。式場の事前審査書類を準備

本番2か月前

シーン別の希望曲を共有。進行表のすり合わせ

本番1か月前

進行・選曲の最終確認。会場下見にピアニストが同行できると安心

本番3〜4週間前

希望曲のアレンジが必要な場合は楽譜・デモ音源を渡す

本番1〜2週間前

最終的な進行表の共有・リハーサル

本番当日

演奏者の会場入り(本番1〜2時間前)。サウンドチェック・進行確認後、本番

式場との契約直前で気づいた方へ

「式場との契約サイン直前で外部演奏者を呼びたいと気づいた」場合、契約前であればまだ交渉の余地があります。以下を順に確認してください。

  1. 契約サインを一旦保留にする: 契約後では交渉の余地がほぼなくなる
  2. プランナーに「外部演奏者を呼びたい」と明確に伝える: 持ち込み可否・持ち込み料・事前審査書類の有無を確認
  3. 会場のピアノ事情を確認: 備え付けピアノの有無・調律状態・ピアノ使用料が見積書に含まれているか
  4. 持ち込み料を見積書に追記してもらう: 後から「想定外の費用」が出ないように
  5. 持ち込み禁止ならその場で式場提携プランを再見積もり: 別会場への変更も視野に

ピアニスト本人を見て選ぶ選択肢

結婚式のピアノ生演奏は、技術力だけでなく「人柄」「場慣れ」「希望曲への対応力」が満足度を大きく左右します。式場提携の演奏者は契約段階で会えないことが多く、外部の派遣会社経由でも演奏者本人の動画や経歴を事前に見られない場合が珍しくありません。

ensonaは、ピアニストと依頼者をつなぐ場として運営しているサービスです。登録ピアニストのプロフィール・演奏動画・対応シーン(結婚式/施設訪問/企業/パーティー等)・希望料金が公開されており、結婚式の経験があるピアニストや、希望ジャンルの得意なピアニストを条件で絞り込んで直接メッセージを送れる仕組みです。仲介手数料は取らず、ピアニスト本人が提示する料金がそのまま依頼者の支払額の中心になります。依頼者・ピアニストの双方から利用料は取らず、運営は広告収益で支える方針です。

項目ensonaでの扱い
利用料金(依頼者)無料
仲介手数料取らない
演奏者検索プロフィール・演奏動画・対応シーン・希望料金で絞り込み
当日トラブル時依頼者と演奏者で解決が基本。式場提携と比べて当日リスクは依頼者側が負う前提のサービス。事前に「代替演奏者の手配条件」を契約に明記する運用を推奨
賠償責任保険ピアニスト個人で加入を推奨。式場の要求がある場合は事前確認
サービスの状態立ち上げ間もないサービスのため、登録ピアニスト数・対応エリアは時期によって変動
運営の収益依頼者・ピアニストの双方から利用料は取らず、広告収益で運営を支える方針

「式場提携の演奏者の見積もりが届いたが、本当にこの料金が妥当なのか分からない」「演奏動画を見てから決めたい」「希望曲のアレンジを直接相談したい」と感じたとき、選択肢の一つとして検討してみてください。

まとめ

結婚式でピアノ生演奏を入れる方法は、式場提携・外部依頼(持ち込み)・友人や新郎新婦の自演の3パターン。手間と費用、自由度のバランスで選び分けるのが現実的です。

費用は編成と時間で決まります。ピアノソロ挙式30分16,500〜28,350円、披露宴2時間26,500〜44,100円が目安。出演料に加えて、出張費・ピアノ使用料・調律料・持ち込み料が別途かかるため、総額は出演料の1.5〜2倍になることもあります。

外部演奏者の持ち込みは、高級ホテル・専門式場では断られることが多く、シティホテル・レストランウェディング・新興の独立系会場では許容されやすい傾向があります。式場との契約前に持ち込み可否を確認するのが鉄則です。

進行のシーンごとにピアノ生演奏が映える場面を見極め、1組のピアニストが全編を通してBGM+要所のメイン演奏を担うのが一般的。録音BGMにはない「進行に合わせて尺を伸縮できる」価値が、ライブの強みです。

依頼から本番までは3〜6か月のスケジュール。希望曲のアレンジは本番3〜4週間前までに楽譜を渡せると、余裕を持って準備してもらえます。演奏動画と経歴を見て、人柄まで含めて選びたい方は、ensonaのような演奏者を探せるサービスを使うと、式場提携や派遣会社経由では見えない情報も含めて納得して選べます。

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よくある質問

Q.

結婚式でピアノの生演奏を入れる費用はいくらですか?

A.

ピアノソロで挙式30分16,500〜28,350円、披露宴2時間で26,500〜44,100円が目安です。ピアノ+他楽器のデュオで30分38,500〜46,200円、披露宴2時間55,000〜66,000円。トリオは60〜120分で61,950〜93,450円。これに加えて出張費・ピアノ使用料・調律料・持ち込み料が別途かかるため、総額では出演料の1.5〜2倍になることも珍しくありません。

Q.

式場のピアノオプションと外部依頼、どちらが安いですか?

A.

外部依頼の方が出演料は安くなりますが、ピアノ使用料・持ち込み料・調律料が別途かかるため、総額では大きく変わらない場合もあります。式場オプションは見積書1行で完結する手軽さが利点、外部依頼は演奏者を選べることが利点です。会場グレード・予算・思い入れの強さで選び分けるのが現実的です。

Q.

式場が外部演奏者の持ち込みを断ることはありますか?

A.

あります。高級ホテル(提携演奏者制度を厳格に運用している会場)、専門式場、音響設備に制約がある会場では外部禁止のことが多くあります。シティホテル、レストランウェディング、新興の独立系会場では許容されやすい傾向です。契約前に必ずプランナーに「外部演奏者の持ち込みは可能か」「持ち込み料はいくらか」を確認してください。

Q.

持ち込み料の相場はいくらですか?

A.

会場により大きく異なります。持ち込み料が無料の会場もあれば、発生する場合は演奏者1人あたり30,000〜50,000円かかる会場もあります。会場のグレード、編成人数、演奏時間によって変動するため、契約前にプランナーに確認してください。「持ち込み料無料を条件に他のオプションを追加する」など条件交渉ができる場合もあります。

Q.

披露宴でピアノが映えるのはどのシーンですか?

A.

ゲスト入場・受付BGM、新郎新婦入場、ケーキ入刀、お色直し中座・再入場、花嫁の手紙、退場の各シーンが定番です。特に花嫁の手紙の場面では、オルゴール調のピアノ生演奏が映ることが多くあります。1組のピアニストが全編をBGM+要所のメイン演奏として担うのが一般的です。

Q.

友人にピアノ演奏を頼む場合のお礼はどのくらいですか?

A.

余興1〜2曲のレベルなら現金は辞退する場合も多く、お土産のグレードアップや別途お礼の品で気持ちを伝えるのが一般的です。長時間演奏してもらう場合は、お車代として10,000〜30,000円+お土産+食事提供が目安です。プロ依頼と比べて費用は抑えられますが、当日の体調・心理的負担・楽器持ち込みのリスクが残るため、トレードオフを理解した上で選びましょう。

Q.

本番のどのくらい前に依頼すべきですか?

A.

本番3か月以上前から動き出すのが標準です。人気の演奏者ほど早めの押さえが必要で、半年前から予約することもあります。希望曲のアレンジが必要な場合は、本番3〜4週間前までに楽譜を渡すと余裕を持って準備してもらえます。式場の持ち込み審査がある会場では、契約の段階で外部依頼の意向を伝えておくと話が進みやすくなります。

恵良 響

この記事の監修者

恵良 響えら ひびき

4歳からピアノを始める。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校卒業後、渡仏。パリ地方音楽院を経て、現在パリ国立高等音楽院(Conservatoire national supérieur de musique et de danse de Paris)第一課程在籍中。

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